ネット生保 草分けのライフネットに転機 競合増え契約苦戦 「対面」拡充に効率損なう恐れ

 割安な保険料で急成長し、ネット生保の草分けとして保険業界に新風を吹き込んだライフネット生命保険が競合生保の増加により新規契約の伸び悩みという壁に突き当たっていることが報道機関より配信されていました。
 ネット生保の転機に直面しているライフネット生命が保険ショップなど販路拡大に乗り出し、設立10年の節目に反転攻勢の機会をうかがっているのですが、手数料が求められる対面販売への傾斜は割安な保険料を阻害しかねないことから道は険しいことが日本経済新聞に掲載されていましたのでご紹介をしてみたいと思います。


ネット生保 草分けのライフネットに転機 競合増え契約苦戦 「対面」拡充、効率損なう恐れ 
( 日本経済新聞 朝刊 2016/8/1付 )
 保険業界に新風を吹き込んだライフネット生命保険が壁に突き当たっている。
割安な保険料で急成長したネット生保の草分けだが、競合生保の増加で新規契約の伸び悩みに直面。
保険ショップなど販路の拡大に乗り出した。
 設立10年の節目に反転攻勢の機会をうかがうが、手数料が求められる対面販売への傾斜は割安な保険料を阻害しかねず、道は険しい。


画像


 保険商品の収益構造を公開し、特約を省いた分かりやすさで保険業界に一石を投じたライフネット。
全国に営業職員を張りつける既存の生保と異なり、人件費や広告宣伝費を抑えた合理的な保険料で子育て世代を中心に高い支持を集めた。
 ところが足元で販売の伸び悩みが顕在化している。
原因はネット販売に参入する生保が相次いでいることだ。
 「保険料が割安な保険会社なら、ほかにもあるから」。定期死亡保険への加入を検討する30代の男性はネットで複数の生保の見積もりを比べながら、こう話す。
 例えば、30歳の男性が10年満期の定期死亡保険(保険金1000万円)に入る場合。
ライフネットの保険料が月1230円なのに対し、アクサダイレクト生命保険も1240円とほとんど同じ。
オリックス生命保険(1310円)や楽天生命保険(1280円)など、割安感を売り物にする後発組が増えるにつれ、ライフネットの存在感が薄れている。
新契約から解約・失効を除いた純増数は2015年度が約1万件と、ピークの11年度から8割以上減った。


画像


 失われた勢いを取り戻そうとライフネットが力を入れるのが販路の多様化だ。
 「ネットでは分かりづらいので、スタッフがご説明させていただきます」。
都内の保険ショップ「ほけんの窓口」では病気などで働けなくなった際に給付金が出る「就業不能保険」を勧める販売員の声が響く。
 ネット販売と対極の対面販売だが、実はこの商品を全国300店以上で取り扱う。
ライフネットの岩瀬大輔社長は「ほかにも店頭で取り扱ってもらえる代理店と協議を進めている」と明かす。足元ではネット販売の比率が7~8割程度まで落ちているとみられる。
 だが販路の拡大はもろ刃の剣でもある。
代理店に販売を委ねるほど、実績に応じた手数料が生じる。販売効率を示す1契約あたりの営業費は15年度で5.1万円程度に上り、11年度よりも1.5万円程度多くなった。
ある外資系の証券アナリストは「強みである販売効率が薄れかねない」と警鐘を鳴らす。
 ライフネットは第三者割当増資の引き受けで筆頭株主になったKDDI(au)とも4月からスマートフォンを使った保険のネット販売に乗り出した。
18年度が最終年度の中期経営計画では、同年度の新契約を6万件まで伸ばす
目標を立てる。
手数料負担との両にらみで最適な販路割合の模索が続く。

(渡辺淳)

画像


FC2 Blog Ranking
画像



拍手する