地震保険の長期一括割安も

 今年4月の熊本地震で改めて注目された地震保険が、保険料が来年1月から多くの地域で引き上げられることからどう対応すれば良いかについて毎日新聞から紹介されていましたのでご紹介してみたいと思います。


地震保険 長期一括割安も
( 毎日新聞2016年10月14日 東京朝刊 )
 今年4月の熊本地震で改めて注目された地震保険。
保険料が来年1月から多くの地域で引き上げられる。
どう対応すれば良いのだろうか。


36都県来年値上げ
 宇都宮市の男性会社員(34)は3月、購入したばかりの木造一戸建てに地震保険を付けた。保険金額は950万円だ。
 栃木県は、2017年1月から地震保険を契約すると保険料が上がる地域の一つ。
値上げは3段階(全国共通)で、栃木県の最初の値上げ率は木造7・5%、鉄骨・コンクリート4・6%。
3回合計でそれぞれ24%、17%の予定だ。
2、3回目の時期は未定だが、19、21年とみられる。
 地震保険の契約期間は原則1〜5年。
1年ごとの契約では2年おきに保険料が上がりかねない。
このため、会社員は契約期間中は保険料が変わらない5年契約の保険料一括払い(2万2420円)を選んだ。
一時的な出費は膨らむが、1年ごとの契約より割安だ。

 地震保険は地震や噴火、津波で建物や家財が壊れた時の補償。
地震保険だけの加入はできず、火災保険とセットで契約する。
どの損害保険会社と契約しても補償内容や保険料は原則同じだ。
ただ、保険料は、住んでいる都道府県や建物の構造によって異なる。

 今回の改定は、政府の地震調査委員会が14年末に公表した予測で南海トラフ沿いの地震発生リスクなどが見直されたためだ。
リスクが高まった地域を中心に36都県で値上げされる。
11道府県は値下げされるが、全国平均は3回で計19・0%の値上げ。
1回目は5・1%の値上げとなる(木造と鉄骨・コンクリートの平均)。
保険料は14年7月にも平均15・5%値上げされており、家計には痛手だ。
 ファイナンシャルプランナーの平野敦之さんは「一括払いの長期契約を年内に結ぶのは負担を抑える手段の一つ」と指摘する。
既に加入している人でも年内に解約・再契約すれば、節約になる場合があるという。


 「半損」細分化注意
 ただ、注意も必要だ。
被害の大きさに応じて保険金を払う基準は現在3区分だが、来年1月から4区分に細分化される。
保険金契約額の50%を払う「半損」が、60%の「大半損」と30%の「小半損」に分かれるためだ。
年内に解約・再契約すると、新基準なら「大半損」に該当する被害でも、旧基準の「半損」が適用され、受け取れる保険金が少なくなるケースも出てくる。

 もっとも地震保険の趣旨は生活再建の支援であり、損害額すべてが補償されるとは限らない。
保険金は火災保険の30〜50%で設定される。火災保険金が2000万円なら、地震保険金は最大1000万円だ(建物は5000万円が上限)。
保険金額を上乗せできる特約もあるが、保険料も増す。
平野さんは「無理に保険金額にこだわらず、被災した場合、生活再建にどのくらいの金額が必要かを把握することが重要」と語る。


ローン残高考慮を
 平野さんが地震保険の必要性が高いとみているのは、住宅ローン残高が多い▽預貯金が少ない▽自営業など被災で収入を失う可能性が大きい−−などの世帯だ。
住宅ローンを抱えたまま自宅が全壊し、新たに自宅を建てるローンを組む「二重ローン」に直面する事態も想定され、保険金を生活費などに充てられる。
 保険料を抑える手段としては、保険金額の引き下げも選択肢となる。
ただ、減らしすぎると、生活の再建に支障が出かねない。
平野さんは「住宅ローンが減った段階で保険金額も絞り込むなどバランスを考える必要がある」と話す。

【中島和哉】

地震保険の加入率
 地震保険の世帯加入率(全国平均)は、阪神大震災直後の1995年3月末は9%だったが、上昇傾向にあり、2015年12月末は29.5%となった。
都道府県別では、東日本大震災の被災地である宮城県が51.5%と最も高い。
最も低いのは長崎県の13.9%。


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